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4.292024
マイホームデザイナーの「壁の色は何色」問題

先日、3Dマイホームデザイナー徹底習得講座の受講者様から久しぶりに質問をいただきました。
「壁紙は白にしているのですが、お客様から『グレーの壁紙を貼るんですか?』と言われました。どうすればよいでしょうか?」
なるほど。
マイホームデザイナーの「壁色問題」ですね。
これ、わりとよくある事象なんですよね。
白い壁紙を貼った部屋のパースなのに、灰色の壁紙に見える人が一定数いるのです。
これって、たぶん脳の性質によるのではないか、と思うのですが、脳科学的なことはよくわりません。
たとえば、このインテリアパース。

「壁紙は白系のもので、(サンプルを見せながら)素材感はこちらです。電球色のダウンライトを配して、柔らかな照明デザインにしました。」
という説明と共にお客様に見せたとします。
多くの場合は、照明の雰囲気に目が行って、『ああ、心地よく過ごせそう』と感じるのではないか、と思うのですが、一部の方には『かなり黄色い壁紙なのね』と見えるようです。
白色は照明の色がもっとも反映されやすい色。
赤いライトならピンク色の壁紙に見えてしまいます。

ということで、白い壁を白く見せたいのであれば、人工的な光源である照明器具の明かりをオフにして、太陽光だけでパースを描けばよいのでは、ということになります。
ダウンライトを消灯して、太陽光だけにしたパースがこちらです。

どうでしょうか?
白い壁紙に見えますか?
このパースの場合が、今回のご質問に合った『グレーの壁紙ですか?』に見えてしまう人がいる、ということですね。
このパースの場合、奥の壁や左側の壁には太陽光が直接当たっていませんので、手前のソファなどの直射日光が当たっている部分に比べると、少し「日影」になっています。
日影になっているところは、少し暗く表現されるのが、写真であり3DCGです。
人間の目も同じように見えているはずなのですが、白い壁紙の実物も見ているので、脳内で合成してイメージを補完するのでしょう。
CGも写真も「一瞬の正しい光景」を切り取って表現するので、奥の壁だけにフォーカスして見られると、どうしてもグレーに見えてしまうのは、ある意味どうしようもありません。
ですが、それでも、すこしでも「白く見せたい」ということでしたらば、本来は直接的に太陽光が当たらない奥の壁に、太陽光と同じ色合いの光を当てればよいのです。

どうでしょうか?
かなり白く見えてきたのではありませんか。
写真の場合は、撮影用のライトを奥の壁に当てて白く飛ばす、という手法になるかなと思いますが、そのライトの影が観葉植物の後ろに出てちょっと不自然になりかねません。
でも3DCGであれば、影を出さずに明るさだけを追加する、というやり方も可能なんですね。
こういったライティングの工夫も、最終的なパースの見映えに大きく影響してきます。
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