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ポケットの中に自宅を持ち歩く!?iPhoneのLiDARスキャナがインテリア革命を起こすかもしれない話

自宅を持ち歩く

先日、日本アーキテクチュラルレンダラーズ協会のセミナーに参加してきました。

CGパースのセミナー、手書きクイックパースのセミナーのお話もとても勉強になりましたが、特に興味を持ったのが桑山優樹氏(ワイクウーデザイン)のLiDARスキャナのお話

僕の使っているiPad Pro、iPhone 12 Pro maxには、LiDARスキャナが搭載されているのですが、写真撮影以外、これを使ったアプリはほぼ使っていませんでした。

【赤丸の部分がLiDARスキャナ】
【赤丸の部分がLiDARスキャナ】

(※ちなみに、LiDARスキャナをものすごく簡単に説明すると、レーザーを照射して距離を測るスキャナ。iPhoneで写真を撮った時、背景をぼかしたりする時に使われています。)

巷から漏れ聞こえてくる単語も「点群データ」とか「レーダースキャン」とか「測量が・・・」というようなことが多く、なんとなく「建設系」の大掛かりなお話、というイメージで、僕の守備範囲であるインテリアコーディネーターさんやリフォームプランナーさんとは関係なさそう、と思っていました。

がしかし!
今回の桑山さんのお話を伺って、自分の不明を恥じました。
それに気づかせてくれたのが、桑山さんの言葉

「自宅を持ち歩く」

でした。

ここ数年、AR技術を使って、家具などの3Dデータと現実の部屋を合成表示できるようになり、インテリア検討の手段になり得るかも、と思っていたのですが、検討したい家具や照明器具が、全て3Dモデルになっているわけではないので、実用性としてはまだまだだな、と感じていました。
(5万ん5千点以上のパーツが使える3Dマイホームデザイナーでさえ、欲しいインテリアアイテムがなかなか見つからないのですから。)

【メガソフト社の3DパーツをARで現実世界と合成】
【メガソフト社の3DパーツをARで現実世界と合成(メガソフト社プレスリリースより)】

ところが、iPhoneのLiDARスキャナを使えば、検討したい家具を5分足らずでスキャンして、AR技術で現実の部屋と合成表示してインテリア検討できるとのこと。

これはARのインテリア業界での実用性が一気に加速しそうだ、と思ったのですが、その上を行くお話が 「自宅を持ち歩く」 でした。

iPhoneのLiDARスキャナを使えば、20分もあれば自宅の部屋をスキャンして、3D空間をデータ化できるのだそうです。

【桑山氏のオフィスをLiDARでスキャンした3Dデータ】
【桑山氏のオフィスをLiDARでスキャンした3Dデータ】

そして、そのデータを持って家具屋さんに行き、自宅データとお店のカーテンや家具をARで合成表示して見ることができる!

自宅を持ち歩く
【インテリアショップに桑山氏のオフィスを「持ち込んで」撮影した画像】

動画でないとわかりにくいのですが、一番右端の写真では桑山氏のオフィスにインテリアショップのカーテンがかかっているのが確認できるかと思います。

家具を(3Dで)持ってくるのではなく、自宅を(3Dで)持っていく!

なんという逆転の発想。
確かに、自宅を持っていけば、お店にある無数のインテリアアイテムを「試着する」ようにあわせてみることができます。 これはインテリア業界にとってエポックメイキングな出来事になりかねません。

さらに、「部屋を3Dデータ化する」ということは、あらゆる方向から部屋を見ることができる、ということでもあります。
つまり、真上から俯瞰してみることもできる、ということなんですね。
LiDARでのスキャニングは、部屋を歩き回って行うので、その感覚から考えると、「なんで上から見えるの?」と全く思いつかない発想でした。

【日本アーキテクチュラルレンダラーズ協会大阪展の会場スキャニングデータ】
【日本アーキテクチュラルレンダラーズ協会大阪展の会場をLiDARでスキャニングしたデータ】
【会場を歩いてスキャンしただけなのに、上から俯瞰したところも確認できる】
【会場を歩いてスキャンしただけなのに、上から俯瞰したところも確認できるという不思議】


3Dパースでも、俯瞰図を加えることで空間全体のつながりを把握してもらいやすくなりますが、LiDARスキャンなら3Dパースを作る前の検討資料が簡単にできてしまう、ということです。

「精度が」とか「画質が」とか、言い出せば色々と解決しなければならないことがありますが、それでも、ケータイで自宅の部屋を3D化して、それをポケットに入れて持ち歩ける、というすごい時代の入り口に、僕たちは立っているのです。

インテリアコーディネート、リフォームプランニングの仕事に、LiDARスキャナ技術は必要不可欠になる。

そんな時代が迫っていることをひしひしと感じました。

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